ダイナミックプライシング(DP)とは需給状況の変化に応じて電力料金を日々変動させる価格設定のやり方。限られた供給量に対して需要が過大になる時間帯の電力料金を上げることで、電気を使う人の節電行動を促す。供給側から需要調整をうながすデマンドレスポンス(DR)と呼ばれる手法の一つです。
今まではある一定の金額で電気料金はいつ使ってもほぼ同じ料金が通常の契約でした。ブレーカ主幹のアンペア契約によって基本料金が決まり、あとは利用したkwhによっておよそ30円余りが掛算されて来ましたが、2人から3人のご家庭で一か月約350kwhくらいの利用とすれば月額が16000円前後と言ったところであったでしょうか。
これが電力料金の上下に応じて、一般消費者行動がどのように変化するのかは興味がわくところですが、近所のスーパーでも1円でも安い商品を探す事は日常茶飯事ですので、その電気料金が目に見えて安い?高い?が明確にわかる様になれば、あえて高額な時間帯は避けて、少しでも安価な時間帯に多く利用したくなる事は明らかかと思います。
今の市場連動型プランから計算すると実は一般のご家庭では安価になる様です。
(各ご家庭の利用状況によります)
この市場連動型とはそうした価格を変化させることで、実は電気が余っている時間帯に消費を促して、足りない時間帯は抑制を呼び掛ける手段として、特に天気などで変動する再エネへの利用促進にもつながる事が期待出来ます。
しかし供給側の狙い通りに家事や外出の予定を変えてくれるのか、あるいは変えてもらうには料金をどのくらい変化させればよいのかなどもあって中々一般的な契約としては進んで来なかったかと思います。
しかし、今後はこうした電力契約が市場に浸透するかもしれません。その理由の一つに電気も貯められる様になって来たからですね。
以前は超高額であった蓄電池も手が届く範囲になって来た事や、EVによって一般ユーザーでもV2Hと相まって超大型の蓄電池として確保出来る様になっています。
もしデマンドレスポンスによってkwh単価20円の変化が起きれば、EVに50kwh蓄電した時に1000円もの差が生まれます。
ただでさえガソリンと比較して安価な電気で走るEVは更にコスパの良い移動手段にする事が出来るでしょう。
またおなじみのV2Hさえ有れば、市場がピークの時間帯を避けて家庭内でその貯めた電気を運用する事が可能になります。
新電力と言われる企業が電気を販売するようになって数年が経過する中で、電力取引市場が大きく高騰した理由で危ぶまれた電力販売業界でしたが、新しくDR市場で活気を取り戻せれば今まで余って捨てられていた再エネも効率良く配電出来る可能性も出て来ます。
増やす事に注視して来た再エネ業界も、その利用を促進するのがこのDR、DP方式と擦れば、リスクはあっても私たちにとって有意義な契約方法と思えて来ます。
パルコミュニケーションズでは蓄電池、EV+V2Hの普及を御手伝いする事で、電力調達市場からユーザーの安心と便利を増やして行きたいと考えています。
参考サイト LooopスマートタイムONE