年度末には転勤など別れを伴う月でも有りますが、今年の3月31日は当社がお取引をさせて頂いています長野電鉄株式会社の一部路線、屋代線(須坂駅(須坂市)から屋代駅(千曲市)間)において、90年の歴史に幕を閉じた一日でもありました。
新潟県では既に幾つかの私鉄ローカル線が廃線となって長く立ちますが、お隣の長野県には長野市から湯田中と屋代方面に伸びる私鉄、長野電鉄があります。
今回はその屋代方面がやむなく廃線となってしまうものでした。
以前から何度も客先様へ伺う事はあっても、なかなか乗車するチャンスが無かった事もあって、「最終日までには乗りたい…」という想いを果させて頂きました。
当日は朝からあいにくの雨模様でしたが、須坂駅から途中の松代(まつしろ)駅までを乗車する事が出来ました。
沿線ではお別れを惜しむ地元の方々や鉄道ファンが多く詰め掛けていて、模様しものではさながらお祭りの様でしたが、今も当時からの風情をそのまま残すような古い木造の駅舎や、そこに飾られた写真やイラスト、お手製のコンサートや地元中学生のブラスバンドなど、地元の住民からみんなで屋代線に感謝し、さよならをしようと気持ちが伝わってきて胸を打つものがありました。
大正から昭和、平成と文字通り長い歴史を駆け抜けた屋代線は4月にはいりバスがその代わりを担っているとの事ですが、沿線に住む方々には、今はまだ見えるレールからゴトゴトと電車の音を、それぞれの思い出の中で聴いているのかもしれません。
帰路は雪になってしまい、信州の春はまだ少し早かった感じでしたが、5月の連休あたりは長野から須坂や小布施など電車に乗って春の信州を満喫できると思います。
この機会にぜひ訪れてみてはいかがでしょうか?
情緒豊かなこの沿線は新潟隣県での行楽お勧めポイント間違いありませんので。