社長ブログ

どんなに時代を席捲しても…。

C11型 JR新橋駅前SL広場より

私は鉄道の町と言われる新潟県新津市(現新潟市秋葉区)で生まれ育ちました。小学校の時は学年ご家族の半分以上が鉄道関係者と言われていた時代です。

あのころは全校生徒が千数百人以上もいた時代…朝礼など体育館がパンパンになっていた事を思い出します。

そんな時代、線路を疾走していたのはSL、D51に代表される蒸気機関車です。

ディーゼルカーもありましたが、学校の脇をSLが走るととてもワクワクし、訳も無く機関車に手を振ったり、その凄い煙をわざわ浴びに行ったりで、その石炭の匂いは今も忘れる事は出来ません。

街にはSLの力強い、しかしどこか郷愁が漂う汽笛の音がいつも響いていました。

SLの発車時にけたたましく唸るシュッシュッシュッシュッと言う蒸気機関がたまらなく好きで、昔からこの様な環境に育った為なのか今も珍しい乗り物やその駆動音などに接するととても興奮してしまいます。 サンドウイッチマンみたいですが…(^-^;

いつの時代も乗り物は人の心をとらえてしまうのは、乗ると言う目的だけでは無く、そこに何かしらのロマンがあるからと私は思っています。

このSLに乗ってどこかに旅をしたいとか、この自動車でどんなに楽しい生活を送る事が出来るのか、そんな事を近くに居るだけでも感じてしまうのが、乗り物全体の奥ゆかしい魅力なのだと思います。

しかしその、もの凄く魅力的であった筈の蒸気機関車も、今では一部の観光列車を除いては、博物館に並ぶレガシィです。

どのくらいその時代を席捲しても、その重量マシンが現代社会に戻る事は有りません。

いつの時代もその時々をけん引してきた科学があります。
でもそれはその時々の人と時代で変化を繰り返し、進化して行くモノと思います。時代は今、多くの化石エネルギーを使うものを減らす必要に迫られています。

自動車も、今まさにその変わり目に直面しています。

レコードもテープもブラウン管も電球も、その時々で生活を支えて来ました。

私達はその時代に即した生活を送る事が求められています。
いつの時代も問題を解決して来た科学や技術…。

架せられた課題は大きいかもしれませんが、今の時代に懐かしむSLやレコードと同様に、10年後20年後に変わる世界に改めて今貢献出来るので有れば、それ自体、エンジニアの誇りとして、とても重要でとても光栄な事と思う次第です。

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