もうすっかり暖かくなった東京では既に桜も咲き始めようやく春も本番間近。
つい先日まで凍結や吹雪だった事を思うと「もう桜?」とまだ早い気がしたのですが、そういえば3月カレンダーも既に後半です。
世間では卒業や異動も始まって、これまでの仲間や家族との別れのシーズンでもあります。
私自身 この春はごく身近な方々の異動が多く、特にお世話になった方々からの連絡は今までの思い出もよぎり、心さびしいものがあります。
そんな中、私の息子も美容室への就職が決まりこの春横浜へ旅たつことになりました。
専門学校まで新潟での実家暮らしでしたので、文字通り二十歳での上京です。
未来に夢と希望をもって旅立とうとしている息子をみていると親として頼もしくもあり、いつ頃からこれほどの熱意を持って美容師を目指そうとなったのか解らないのですが、厳しい業界で勝ち残って行くのは容易な世界ではありませんので、なんとか体だけは壊さず頑張って欲しいと願うばかりです。
親としては彼が憧れるお店への就職が決まった嬉しさや、期待感ももちろんありますが、しかしいざ親元を離れる寂しさなどが複雑に混じって何とも言えない心象風景となるものです。
そんな中、この週末の旅立ち前夜の事。
あらたまって私たち両親の前に座り、「今まで育ててくれてありがとう…」と直接メッセージを聞く事になりました。
まさか息子から三つ指をつかれ、あらたまってお礼の気持ちを伝えられるとは思いませんでした。
愛娘が結婚式で白無垢を着て両親へご挨拶はわかりますけど(笑)
でもこれにはさすがに思わずぐっと来てしまい目頭が熱くなった次第です。
新潟には戻れないかもしれない決意と、厳しい世界で勝ち残っていかなければならない試練を、彼はそれなりに感じていると思います。
親としては、一人息子が「もう実家には戻らないかもしれない」と思うと辛くもなりますが、親の仕事は子が独り立ちする為の支援をする事。
すべてはそこに向けて今まで育んで来たのですから、相当これで良いわけなのですが、親はいつでも親であって、子もいくつになっても子と言う現実はこれからも絆として残って行くのかなと、にぎやかな横浜での引っ越しの手伝いをしながら感じた次第です。
こうして送り出した息子とは別に、逆に会社では同様に迎える新入社員がいます。
社会へ送り出す親の気持ちと、迎え入れる企業側の気持ちが同居するこの春は、私にとっても忘れられない春となりそうです。
頑張れ社会人一年生。
君たちに一生懸命係ってくれた家族や先生、応援してくれる沢山の先輩や友人がいる事を忘れずに、私たちの未来は私たちの手で共に作って行きましょう!