先週、北海道へ出張でした。
先週の北海道と言えば、皆さんもご存じあの大雪と交通機関が全滅のウイークエンドXmasの3連休前。出発の日が比較的好天でしたので、まさかの事態を想定もぜす、むしろ良い天気になって良かったと考えていたのですが…。
航空会社から荒天予想により早めの帰還を促すメールが往路途中の現地で届きましたが、まさか自分の飛行機は大丈夫と思っていた矢先に札幌到着前に欠航の連絡が来ました…。笑
結局その日、札幌での宿泊を追加、翌日発便の予約を会社からネット予約してもらい、その時はまだ比較的余裕ではありました。
そして翌日の朝、天候もまだ穏やかで、鉄道で空港に向かい順調にチェックイン、お土産も購入して、さて搭乗!まさにその瞬間に…なんと欠航?えっ?
これにはさすがにかなり凹みました。笑
その時点で航空ロビーは乗客列でごった返し半端ありません。
まともに並んだら何時間かかるかわかりませんでしたが、少な目の列に運よく並べ翌日の便の午前便が仮予約出来ました。
空港内の乗客は皆うんざりと言った様子でしたが、しかし機敏にかつ冷静に対処しているスタッフを見ていると、逆に申し訳ない気持ちにもなってきます。
パニックなのはむしろ多大なプレッシャーの中、少ない人数で全てを切り盛りしている空港内のスタッフそのものです。
既に数千人が何重にも長蛇に入り組んでいて、自分がどこに並んでいるかすら解らない状況です。自分がもしここのスタッフだとしたら、既に逃げ出したい気分だったでしょう。
ほとんどが二十代の若いスタッフで切り盛りされている現場は修羅場なのに落ち着いていたのは、その冷静さと思います。
これぞプロの姿。
私は翌日の仮チケットも手にして安心して札幌に引き返そうとしましたが、今度はJR在来線が遅延と大混雑に遭遇。さすがにこれはマズイなあ…と(笑)
でも無事に乗れたのはお陰様に冷静だったからでしょうか。
運が良いのか悪いのか…、しかしロビー泊では無く、なんとかホテルもとてれ札幌に引き返す事が出来ました。これは今思えばラッキーでしたが風邪もひき始め体調も悪く、その不安と残念な気持ちの交差は今も忘れられません(笑)
しかしここからまだドラマは続きます。
翌日は快晴!
これは「飛ぶ!」とホテル窓からの景色に感嘆し、早朝食を食べていたら、今度はテレビ文字ニュースからJR全線の不通の文字が…えっ?と言う事は空港にすら行けない?
思わず独り言しか無い自分…。
他に行く手段をフロントに伺うと、高速バスとタクシーが有りますが…。
しかし道路が凍結し、高速バスも既に大混雑との事で、タクシーも既にいっぱい予約待ち。
辺りの道路を思案して歩きながら、しかし絶体絶命かと思った瞬間、大きな交差点の向こう側から1台のタクシーが…!しかもプリウスだ。
遠く離れていたので、大きく手を振る事数回。
気が付いてくれたその運転手さんはご年配、かなりのベテラン風。
千歳空港まで告げると「高速道路を使えば余裕かな~」との事で、一路近くのインターまで。
ようやく安堵感が戻り外の景色に目をやっていると、今度はラジオから高速道路が事故閉鎖のアナウンスが…。
なんともこれは神様「帰るな」と言うことかですか!笑
しかしここからが凄かった。
その運転手さん、本間さんと言います。
とにかく最後まで諦めない。
すでに高速が不通の時点でおそらく無理であったと思うのですが、そこはべてらんの感が働いたのか、「下道でなんとか間に合うかも…」との事。
北海道の国道や農道を、しかも凍てつく雪原の中ここでは言えないくらいの猛スピードで走り抜ける事2時間半、なんと5分前に空港タクシー乗降場に到着。
一途の望みをかけ、ゲートまで猛ダッシュした事は記憶が遠のくらいでしたが、たどり着いたカウンターのスタッフが無線で一報、ぎりぎりでのセーフとなりました。
たぶん、私の凄い形相で察して下さった様です。笑
恐らくもう5分遅れていたら乗れず、次はまたいつチケットが取れたかわかりません。
まして少ない新潟便と、羽田便は数千人の乗客が待っていたのですから、JRで足止めをされた人たちの事を考えると、本当にに奇跡的な出来事の連続でした。
その証拠に、翌日にインバウンドの乗客が暴動を起こしたとのこと。
今回の出来事で学んだこと。
冷静さとけっして最後まで諦めない気持ち。
タクシーの車中は穏やかな対応で、世間話にも応じて下さっていた本間さん。
おそらく心の中では「プロドライバーの鬼」になっていたのでしょう。
空港入る手前のカーブでプリウスが大きくドリフトしたことは一生忘れられません。
正直怖かったです。
しかしそんな事までして下さり間に合わせて下さったこと、本当に有難うございました。
お陰様で大切なXmasイブを自宅で過ごせたこと感謝申し上げます。
自宅に戻って夜思ったこと…。
私にとって本間さんがXmas イブのトナカイだったのですね。
命がけの姿勢に感銘を受け無事新潟に戻って来れました。
私が言うのもおこがましいのですが、どうぞこれからもご安全に仕事に励んで下さい。
また、息子さんにも宜しく…!
かならずや気持ちが通じる日が来る事と信じています。
これからもお体を大事にお互い元気に頑張って行きましょう!
有難うございました。