5月31日の金曜日午前9時。
長年関東圏のテレビ地上波放送の主幹局であった東京タワーから新しい主幹局になる東京スカイツリーへNHKと民放の在京テレビ6局の移行が完了しました。
昭和34年から電波塔として利用されてきたタワーは今後、エフエム東京や放送大学の電波送信のほか、災害時の予備電波塔として活用されるとの事です。
私自身、この業界に入りたての頃から、「関東圏の基幹送信所は東京タワー」と、電波障害予測計算など、東京タワーからの角度に位置付けて地図上に障害ハッチなどを刻んでいました。
ですからそう言った作業が以前は沢山あった事が今では懐かしく思い出されます。
ですからそう言った作業が以前は沢山あった事が今では懐かしく思い出されます。
(関係者しか解らない内容にて失礼…笑)
しかしこのたびの移行プロジェクトは移行へのサイマル期間(複数局)を設ける事が出来ず、一夜にして切り替えを要求されると言う過去に前例の無い一大作業です。
その為にかなりの準備期間を設け移設に取り組んで来ました。
しかしながら日本で一番広いエリアをカバーする東京タワーからの移行だけにその作業は前例やお手本になる事例も少なく、従事する担当者は日夜気も休まる事も無く受信障害対策に取り組んで来ましたし、切り替え後の今もまだ受信障害の発生があれば急ぎ対応に取り組んでいます。
作業は早朝から深夜まで及び、対応は毎日続きます。
作業は早朝から深夜まで及び、対応は毎日続きます。
このような作業に従事するとき、私たちはラインマンスピリッツを心に刻みます。
写真は東京タワーに近い建物において、スカイツリーへの受信アンテナの方向移行を行った時の写真です。
ちょうど夕日がかさなって、どこか映画「三丁目の夕日」的な風景となり、今まで長年の主たる役目の終焉に私自身寂しさを感じました。
全ての受信対策が終わるまであと少しかかるかもしれません。
私たちは最後までその作業に従事させて頂き、皆様のお役に立てるよう務めてまいります。